OBSとZoomを連携させて配信をする方法を記載しておきます。
この方法であれば、通常のZoom配信に比べて以下のようなことができるようになります。。
[目次]
最初にVB-CABLE Virtual Audio Deviceをインストールします。
これはOBS内の音を外部に出力するために必要です。
OBSの画面で、メニューバー「ファイル」から設定をクリックします。
音声 > グローバル音声デバイス
デスクトップ音声 マイク音声 それぞれ入力に使いたいものを選択します
音声 > 詳細設定
モニタリングデバイス
CABLE Input (VB-Audio Virtual Cable)を選択します
OBS配信時に音をモニターするためのデバイス(ヘッドフォン)などを設定します。また外部アプリにはこのモニター音を出力することになります。
今回は仮想ケーブルである CABLE Input (VB-Audio Virtual Cable)を選択します。これをZoom音声を転送します。
音声フェーダー(デスクトップ音声やマイクなどのフェーダー)横にある3点マークをクリックし、「オーディオの詳細プロパティ」を選択します。
「音声モニタリング」の項目のドロップダウンから 「モニターと出力」を選択します。
VBCableから音声が受け取れるようになっているか、チェックします。
オーディオのマイクの設定をCABLE INPUT (VB-Audio Virtual Cable)に変更します。
スピーカ―の設定は
オーディオインターフェースを指定します。
こうしておくことでOBSでのミックスのモニターがそのままZoomに入るようになり、かつ、返しのモニターはすべてのオーディオインターフェースから出すことができるようになります。
Zoomは発言者の声をなるべく聴きとりやすくするために、ノイズリダクション機能が最初からONになっており、これによりBGMが小さいと全く聞こえなくなります。BGMもしっかりミックスされて配信されるように、マイクモードの設定をミュージシャン用オリジナルサウンドに変えます。
オーディオインターフェースがない場合、配信中の音声をモニターできないので、以下の画像のように、OBSの出力先であるCABLE Output (VB-Audio Virtual Cable) をWindowsサウンドコントロールパネルから「このデバイスを聴く」設定に変えます。
OKを押して完了です。
これで、視聴者に届く音声をモニタリングすることができます。
音声にプチノイズが載る場合は、OBSの入力時のビットレートを確認します。デフォルトのビットレートは160ですが、192に変更してみましょう。
以下のようにして、設定画面から、
出力 > 音声ビットレート を変更します。
※オーディオに関しては、この設定では若干のレイテンシ(遅延)が発生します。低遅延のリアルタイムモニタリングを実現するには、オーディオインターフェイスを使用し、ASIOドライバを用いてレイテンシを最小にします。
インピーダンスとは/DIの使い方/バランスケーブルとアンバランスケーブル/ステレオミックス時の逆位相によるセンターキャンセル etc..
以下のリンクにオーディオに関する知識をまとめました。
スクリーンキャプチャからOBSウィンドウを非表示にする にチェックを入れます。
映像信号をパソコンにつないだら、ソースから映像キャプチャーデバイスを選択します。目的の映像を表示します。シーンを分けて複数の映像シーンを作ることができます。またソースの+ボタンから映像以外のパーツを入れることも簡単にできます。
これらの設定が整ったら、仮想カメラへの出力をします。この信号をZoomで拾うことができるようになります。
仮想カメラの映像を受け取ります。
通常Zoomの画面共有では、デスクトップ全体や特定のウィンドウの映像を共有するため、参加者はその共有された画面を大きく表示して視聴することになります。
今回はデスクトップ自体ではなく、「OBSからの映像を共有したい」上に、参加者に「一画面での視聴を強制したい」ため、Zoomの「第2カメラのコンテンツを共有」という機能を使用します。
※ 第2カメラ共有とは、画面共有にカメラの映像を使うことができる機能です。通常は講師の顔とは別に手元カメラなどを画面共有として表示させる機能ですが、ここにOBSからの仮想カメラ映像を割り当てることで、OBSの映像を共有画面として提示できます。
画面共有の詳細タブから設定します。なお今回はオペレーターパソコン自身のデスクトップからは基本的に音を出さないので、サウンドの共有はオフにします。
また、Zoomのデフォルトのカメラは基本的にOFFにしておきます。これはパワーポイントなどの操作時に小窓で登壇者の顔が映ってしまうことを防ぐためです。
これで配信時には常にOBS画面からの映像を大きな一画面での視聴に固定して配信することができます。
Zoomが勝手にビデオの外観を補正するのを防ぎます。こうすることで不要な白飛びやボケがなくなります。
ビデオ設定をクリックします。
外観の項目をすべてOFFにします。
これで、OBSの映像をほとんど無加工の状態で純粋にZOOMに転送できます。
Zoomの録画は録画したパソコンの画面解像度に依存します。また設定でHDのチェックを入れ、かつアカウント管理画面で適切な設定がされていないと、1920×1080のフルHDサイズにはなりません。
以下の条件を満たすことで、1080pの画質で録画できます。
🎥 ZoomでフルHD録画できる条件一覧表
| 項目 | 必要条件 | 補足 / 注意点 |
|---|---|---|
| Zoomアカウント種別 | 有料プラン(Pro / Business / Enterprise) | 無料アカウントでは基本的に720pまで |
| 1080p有効化設定 | グループHD(1080p)を有効化 | Zoom管理画面で設定可能 表示されない場合は Zoomサポートへ申請が必要 |
| Zoomクライアント設定 | PCアプリ → 設定 → ビデオ → HD にチェック | これを入れても 720p止まり なので、上のグループHDが必須 |
| ネット回線(上り速度) | 6〜8 Mbps 以上 安定 | 帯域が不足すると自動的に720pに落ちる |
| CPU / GPU負荷 | CPU 40%以下推奨 | Zoomは負荷が高いと解像度を下げる |
| カメラ(Webカメラ / カメラ機材) | 1080p対応カメラ | 例:Logicool C922 / Elgato Facecam / ミラーレス + キャプチャボード など |
| 画面共有の場合(スライド / デモ画面) | PCのディスプレイ解像度が 1920×1080以上 | 画面共有の解像度は 画面そのものの解像度に依存 |
| クラウド録画 | 配信時に1080pが有効であること | 配信解像度がそのまま録画解像度になる。1080pで送れなければ録画も1080pにならない |
| ローカル録画 | ローカル録画は1080pが出やすい | PC性能が十分ならクラウド録画より1080p成功率が高い |
Zoomの画面を表示しながら、手元で瞬時にOBSのシーンを切り替えるための機材もあります。
以下のようなスイッチャーを使うと実現できます。
ANTLOD ストリーム コントローラー 15個のカスタムLCDボタン stream コントローラー ライブ配信 & コンテンツ制作用一体型コントローラー OBS/Twitch/YouTubeのライブ配信支援機器 PC/,Mac対応 日本語説明書付き (ブラック)
¥7,980
以上でOBSとZoomを連携させた配信設定の方法はすべてです。